双日株式会社 代表取締役社長 藤本昌義 様

只今ご紹介いただきました藤本昌義でございます。本日は、このような席で皆様方にご挨拶させていただく機会を頂けましたこと、誠に感謝しております。
また、石原会長、長谷川副会長、倉又副会長はじめ、世話人の方々には日頃よりこの社友会の運営に多大なるご支援を頂いており、この場を借りて御礼申し上げます。

さて、6月20日に株主総会を執り行いましたが、佐藤前社長の議事進行のもとで無事に終了することが出来ました。その株主総会、その後の取締役会を以て、社長に就任させて頂きました。
株主総会につきましては、今年はお土産を廃止したこともあり、去年は2,700人ほどのご来場がありましたが、今年は350人程度で9割ほど減りました。新聞にも載りましたが、この結果は真摯に受け止め、原因を色々分析し、来年以降の株主総会の準備をしてゆきたいと思っております。皆様方には、株主総会開催に当たり、議決権行使など色々ご支援頂き、どうも有難うございました。今後とも宜しくお願い致します。

さて私ごとですが、私の経歴につい簡単にご紹介させて頂きます。
私は1981年に日商岩井株式会社に入り、それ以降ずっと自動車畑を歩んでまいりました。
海外駐在は、デトロイト6年、ポーランド4年半、それからベネズエラが4年半、ニューヨークが2年、ということで、計17年ほどを海外で過ごしております。2000年から2003年までの3年間は経営企画に所属し、前社長、今の佐藤会長のもとでニチメンと日商岩井の経営統合に携わった、という経歴を持っております。また、2014年10月にニューヨークから帰国し、経営企画担当ということで、今回の中期経営計画の策定に携わって参りました。

私が社長になったということで何が変わるかと、色々訊かれるのですが、多分私の使命とは、自分が携わってきた「中期経営計画2017」という中計の達成が先ず私に与えられた使命だと考えております。この中計の中での最終年度、これは今年度のことですが、600億円以上の純利益、ROA2%以上、ROEで8%以上、という経営目標を掲げております。5月に発表した昨年度の決算は、当期純利益408億円となっております。これを持ちまして、ROAでは 1.9%、 ROEでは 7.6%となり、ROAと ROEの目標は、ほぼ達成目前に迫っております。
今年度に公表した予算では、当期純利益500億円という数字を掲げております。これは中計の最終年度に掲げた600億円という数字には若干足りません。ただ、この中計を作る時から我々が掲げておりました500億円を安定的に稼げる会社になりたい、という思いを込めて中計を作ってきた訳でございます。今年この500億円という数字を必ずや達成し、そういうマーケットに対して約束したことを守るというところで市場の信頼を得て行きたい。現在の株価も290円、280円あたりで、中々300円を超えてゆきませんが、市場の信頼を得ることで株価を上げてゆきたいと考えております。

私が社長になり今考えているところは、双日もようやく成長の軌道に入って来た、収益の拡大も好循環のサイクルに入りつつあると考えており、まだまだ成長出来る会社だと思っております。2012年3月期以降、ずっと右肩上がりで収益を挙げて来ております。私が社長の間も、この右肩上がりというところを継続してゆきたいと思っています。
ある新聞紙上に、これは私が言ったのですが、5年後には1,000億円という数字を言いました。正直言って1,000億円という数字は5年後になるのか、8年後になるのかわかりませんが、夢の数字ではないと思っております。今の双日の軌道・過程を考えますと、そう遠くない時期に1,000億円を達成出来るものと考えております。

一つ懸念があるとすれば、収益の拡大に伴い、最近は人手不足ということが色々な部署から聞こえて来ていることです。現在、双日単体で2,400人の社員がおりますが、他の総合商社、丸紅さんや伊藤忠さんに比べましたら、半分くらいの人数だということです。やはり社員の数を増やし、また社員の質を高めてゆかなくてはいけないと思っています。今年の4月には107人の新入社員が入りました。この6月に採用面接を行い、来年は120名程度の人が来てくれるだろうと思っています。現在、総合職で100名、一般職で20名の内定を出しております。ただ、このペースで社員を採用していっても、3,000人を超すのは2030年という状況ですので、出来ればもう少し採用人数を増やした方がいいのかと考えております。

最後になりましたが、私が社長になり、つくづく感じているのは、今の双日の基盤ということです。皆様方が残して下さったビジネスの基盤・人脈、そういったものが本当に現在の双日を支える基盤になっている、ということをヒシヒシと感じております。そういったものを次の世代にしっかりと引き継いで行きながら、双日をもっと成長する会社にする、というところの筆頭に立って、今後とも努力してゆきたいと思っております。

簡単な御挨拶でございますが、これをもちまして私の御挨拶とさせて頂きます。
どうも有難うございました。

(終り)