双日株式会社
代表取締役社長 藤本昌義 様

皆さん 、新年明けましておめでとうございます!

今年も諸先輩方の前でご挨拶申し上げる機会を頂き、誠に有難うございます。
改めて、ニチメン東京社友会におかれましては、石原会長を始め、事務局の方を含めた皆さまに、社友会の運営など多大なご支援を頂いており、この場をお借りし厚く御礼申し上げます。今年も双日グループにとって、活気ある、充実した、そして実りある一年にしていきたいと考えていますので、本年もよろしくお願い致します。

さて、昨年の当社の状況につきいくつかご報告申し上げます。昨年5月末には、双日の社長として、経団連の日本-ベトナム経済委員会の委員長職に就任しました。
双日としての委員長職を実に23年ぶりに拝命することができました。
12月には、経団連のミッションを引き連れてベトナムのハノイを訪問し、フック首相をはじめベトナム政府の方々と懇談、面談を行ってまいりました。
また、9月にはJCR(日本格付研究所)が当社の格付を格上げし、当社設立以来初となる、A(シングルエー)−(マイナス)格を取得しました。安定的な財務基盤の構築・堅持と、収益力の着実な成長が評価されたものです。

一方で、事業環境に目を向けますと、皆さんご存知の通り、昨年来、世界経済の状況とともに、当社にとっての事業環境も厳しい状況が続いています。
石原会長のご挨拶にもございましたが、中東情勢も緊迫しており、中国経済の減速は顕在化し、その影響は世界に波及しています。鉄鋼生産、自動車販売などの主要産業の動向も、引き続き低調となっています。20年の事業環境の見通しも厳しいものとなるでしょう。ただし、社員の皆さんには、市況や景気が悪い状況の中でも、それを跳ね返し、収益を上げていける体質を作らねばならない、ということです。今年度予算の当期純利益720億円を必ず達成しなければなりません。そして、中期経営計画最終年度の目標であり、社内外にお約束したコミットメントである来年度の当期純利益750億円を必ず達成したいと思います。

今年の干支は、「庚子(かのえね)」となりますが、十干(じっかん)において「庚(かのえ)」は新しい環境へ対応する体制を整える年です。そのためには、残すべきものを見極め、今までのやり方や、あり方と向き合うということも必要になってきます。
十二支において「子(ね)」は、「種子が、新たに芽生えて、いろいろな方向に育ち始める」という繁栄を意味する年です。
今の中期経営計画を達成し、その次の目標である当期利益1,000億円を達成するには今まで通りの事をやっているだけでは達成できないと感じています。皆で双日を次のレベルに押し上げていく為に、新しい取り組みに変化を恐れず、現在取り組んでいる事業についても、将来性をふまえ、思い切ってやめるもの、一層注力すべきものを見極め、改革を断行して参ります。

働き方改革に関しても、様々な取り組みを進めています。年間17日の有給休暇の取得を全社をあげて奨励しています。また、先日全ての部長がイクボス宣言に署名しました。イクボスとは、部下の皆さんが育休を取りやすい環境を整えることであります。会社としては約一年前にイクボス宣言を行っています。その実行のためには、各部長、課長がその趣旨に賛同してもらわなければならず、その雰囲気を会社の中に浸透させなければならないと考えておりまして、昨年の11月に行いました部長研修、集合部長研修で全部長からイクボス宣言に署名をしていただきました。また、昨年のトライアル期間を経て、この1月からテレワーク制度も正式に導入しました。
このように、柔軟な働き方も導入し、一方で改めて貪欲さを忘れずに、ワールドカップで史上初のベスト8入りを果たしたラグビー日本代表のように、「ワンチーム」となって双日が次のステージに進むよう、一丸となって邁進して参ります。

諸先輩方が築き上げられた資産、ビジネス、人脈などの基盤をしっかりと引継ぎつつ、この双日をさらに成長させるために、変革を恐れず、今年も引き続き努力して参りたいと思います。
今後ともご指導ご鞭撻の程、宜しくお願いいたします。
以上をもって、私の挨拶に代えさせて頂きます。