昨年9月21日の早朝、妻が亡くなった。眠いとか、しんどいとか小声でつぶやきながら、前夜左を下にして横向きに寝て、その姿のまま安眠中に、急性心不全で朝亡くなっていた。
私も妻も戦前の都会生まれで、小学校に入る前に戦争が始まっていて、戦中戦後の食糧難の中で、長い間栄養不良であった。人生80年を1年(1月1日から12月31日まで)になぞらえ、人生は冬から始まるという私の考え方はここから来ている。私も妻もこのとおりに生きて、妻は80歳半で亡くなった。

Walk,Eat,Sleep and Think

私は80歳以降(余生)の目的を妻の介護においてきたが、その妻が急死したので、余生の目的を今後は自分自身の健康長寿に絞り、英文の四文字熟語WEST(Walk,Eat,Sleep and Think)を作った。だれもがいうwalk,eat,sleepの他にthinkを入れたのは、最近認知症予防がよく言われるようになったからである。そのためには、読書や他人とのコミュニケーションによって知的刺激を得続けることが必要とされ、書店・画廊・文化教室・映画館・図書館・コンサートホールなど、そのための施設は多いが、現住の老人ホームにも多くの交流・文化サークルがあるほか、最近は麻雀のサークルができた。親睦と老化防止のために参加しているが、人生の先輩の方々の元気で頭の良いプレーに感服する。現住の老人ホームは各階ごとの廊下が長く、雨天時などの屋内ウォーキングにも適している。

麻雀といえば、昔ニチメンにいたころ、中国の広西チワン族自治区梧洲での松脂加工工場の合弁子会社作りに参画して何度も梧州に出かけたが、梧州の親工場の庭にはたくさんの麻雀台が置かれていて、工場OBのチワン族の人たちが、午後の日差しの陰で麻雀を楽しんでいた。いわば親工場の社友会の麻雀サークルである。私たちの社友会にも親睦会やOB会・同好会・会員寄稿があって、交流の機会が多い。社友会にも大いに出席・参加・寄稿して、大いにWESTしよう。

(2022.3.20、WESTing-houseとして利用中の現住老人ホームにて)